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遺産分割協議

   父の遺産をどう分けるかの話し合いが出来たとき、書類を作成する必要がありますか。
また、遠方に住んでいる妹との話し合いの方法はどうするのですか。

    各相続人の間で遺産分割の話し合いがまとまったときは、必ず遺産分割協議書を作成する必要があります。
遺産分割協議書は、後日の紛争を未然に防止するという目的のほかに、次のような見地からも作成が必要となります。
まず、遺産のなかに不動産があって遺産分割により所有権を移転する場合、所有権移転登記の申請の際の原因証書として遺産分割協議書が必要となります。
    また、相続税の申告の際、法定相続分と異なった遺産分割をしたときは遺産分割協議書が必要となります。また、遺産のなかに銀行預金があって、遺産分割によりこれを特定の相続人が取得する場合、銀行から遺産分割協議書の提示を求められます。銀行によっては所定の用紙に共同相続人全員の署名捺印などを求める場合があり、どのような書類が必要なのか銀行に確認をする必要があります。
   遺産分割の話し合いは重要な話し合いですから、共同相続人の全員が一同に集まり話し合うのが望ましいですが、相続人が遠方に住んでいる場合には一同に集まることは実際はむずかしいでしょう。この場合は、電話や手紙で話し合いをすすめ、分割の協議が成立した時点で、相続人のうちの1人が分割協議書を作成し、それを郵送や持ち回りの方法で署名捺印する方法も認められます。

遺産分割の調停

遺産分割の調停のイメージ
家事調停一般の説明

遺産分割、離婚、扶養等の家事紛争について、非公開の場で(プライバシーが守れる)、両当事者から事情を聴き、社会良識にかなった紛争の自主的解決を図る制度

家事調停委員による当事者の紛争の自主的解決のあっせん

調停期日…期日は月に1回程度。午前10時から、午後1時過ぎからなど

本人出頭主義…代理人がいても、家事紛争は本人が事情を最もよく知っており、また、本人の意見により決定することが多いので、本人の出頭が原則

調停室

原則として当事者が1人ずつ呼ばれて、調停委員と膝をまじえた話をすることができます。

有効性

プライバシーが守られ、調停委員が中に入って冷静な話し合いが可能、調停がまとまれば、調停調書が出来上がり確定判決と同一の効力(強制執行も可)

限界

当事者の互譲を前提とする制度なので、当事者が納得しない限り調停は不調に終わります。調停委員も当事者に調停の成立を強制できません。

遺産分割の審判

調停で話し合いがつかない場合、遺産分割審判手続に移行することになります。

遺産分割の審判のイメージ
手続の流れ
1調停不成立 2審判手続(当事者の主張、立証等) 3認容審判、却下審判、審判の取下げ 4即時抗告(高等裁判所で審理)

   審判手続の流れは、概ね以上のようになっています。
   当事者の主張を受けて、場合により、当事者等を審判廷で審問するなどの証拠調べ手続が行われます。

    以上の審判手続を経て、家事審判官は審判を下し、これにより、手続は終了します。なお、審判には法的強制力があり、認容審判の場合には、その内容どおりに従い遺産分割がされることになります。この審判の内容に不服がある場合については、即時抗告の申立てを為すことができます。また、審判官は場合により、調停を勧告することがあり、両当事者が、勧告に同意した場合には、調停が成立し、手続は終了します。

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